超音波検査(腹水①)
トピックス · 21日 12月 2024
腹腔内には腹部臓器の摩擦を少なくするために、腹水という少量の液体が正常でも20ml~50ml程度存在しています。正常の人の腹水は少量なので、エコーでは多くの場合見えませんが、病気により腹水が増加するとエコーで観察されることがあります。仰向けに寝て行う腹部エコーでは、肝臓と右腎臓の間の空間(モリソン窩)や、脾臓の周囲、子宮背部と直腸前面の空間(ダグラス窩)は腹水が貯留しやすい場所です。腹水を生じる原因は様々ですが、肝硬変や腎不全では血液内のタンパク質の減少により血管内の浸透圧が低下し、血液中の水分が腹腔内に漏れ出る低密度の薄い漏出性腹水を生じます。一方、腹腔内の炎症や腫瘍により腹膜の透過性が亢進すると、タンパクや血液成分、腫瘍成分を多く含んだ高密度の濃い浸出性腹水を生じます。女性のダグラス窩周囲の少量腹水は、生理的な排卵周期に伴う一時的な腹水で異常でないことも多いです。肝硬変になると、血液中の蛋白質が低下して低栄養となり、また肝臓が硬化し肝臓に流入する門脈という血管の内圧が上昇して、腹腔内に漏出性の腹水を生じます。(さらに詳しい説明と画像が見たい方は、「続きを読む」を押して下さい。)

嘔吐・吐き気
トピックス · 12日 12月 2024
嘔吐や吐き気の症状は、脳内の嘔吐中枢が刺激されることで起こり、非常に多くの病気で嘔吐や吐き気の症状は生じます。嘔吐や吐き気の症状は、急性胃腸炎や逆流性食道炎、胃潰瘍や十二指腸潰瘍、腸閉塞などの胃腸疾患や、胆石症などの消化器の病気によっておこることが多いものの、脳梗塞や脳腫瘍などの頭蓋内病変により起こったり、耳鼻科領域の疾患により体のバランス機能がうまく働かずめまいと共に生じることもあります。また、重症の糖尿病や電解質異常、腎不全や肝不全などの全身状態悪化に伴って発生したり、インフルエンザやコロナ感染症では発熱に伴い吐き気を認めることもあり様々な病気がその原因となります。さらに、精神的なストレスで吐き気を認めることもあれば、飲酒や特定の薬物の副作用で吐き気が起こることもあります。嘔吐や吐気の症状の原因疾患は多岐にわたるため、嘔吐や吐き気の症状を認めた時には、下痢や便秘、腹痛やめまい、頭痛や発熱などの随伴症状の有無や病状経過、身体所見、種々の検査にて的確に原因を特定し適切な治療を選択することが重要になります。(さらに詳しい説明と画像が見たい方は、「続きを読む」を押してください。)

年末年始の休診日について
クリニックからおしらせ · 02日 12月 2024
年末・年始の休診日についてお知らせします。たなべ内科クリニックの令和6年12月の診察は、12月28日(土)までは通常の診察を行います。12月28日は土曜日であるために、診察は午前のみとなります。 年末・年始の12月29日(日)~1月5日(日)の期間は、年末・年始の休診日とさせていただき、外来診察を休ませていただきます。 令和7年1月6日(月)から、通常の平日の診察時間での診察を行う予定です。 年末・年始のお休みにてご迷惑をおかけしますが、ご理解の程よろしくお願いします。

鉄欠乏性貧血
トピックス · 22日 11月 2024
鉄欠乏性貧血とは鉄分の不足が原因で起こる貧血で、貧血の原因として最も多いものが鉄欠乏性貧血です。血液は、赤血球や白血球、血小板の細胞成分と、血漿という液体成分からできていて、全身に酸素を運搬する働きを担っている赤血球は、赤血球中のヘモグロビンが酸素と結合することでその役割を果たします。ヘモグロピンの生成には鉄が必要であるため、鉄分が不足するとヘモグロピン生成が阻害され貧血となり、倦怠感や息切れ、動悸やめまいなどの症状を生じます。鉄不足の原因には、鉄の摂取不足や吸収力低下などもありますが、最多なのは出血による鉄分の喪失です。女性であれば、月経による出血のため鉄欠乏性貧血になることが最も頻繁に見られます。出血している自覚がなく慢性的に貧血が進行している場合には、胃潰瘍や十二指腸潰瘍、胃癌や大腸癌などの消化管の病気のために、便の中に出血をして貧血が進行している事があり注意が必要です。そのため男性の貧血や女性で高度貧血を認める場合には、胃や大腸の内視鏡で消化管の精密検査を行い、貧血の原因検索をすることが必要になります。(さらに詳しい説明を希望されるかたは、「続きを読む」を押してください。)

令和6年インフルエンザワクチン予防接種実施中
トピックス · 17日 11月 2024
例年インフルエンザは11月末から12月になってから流行開始することが多いものの、今年はすでに全国的にインフルエンザの患者が増加し、厚生労働省はインフルエンザが全国的な流行期に入ったと11月8日に発表しました。インフルエンザが流行期に入る時期は、一年間を通じて流行した2023年を除くと、今年は2009年に次いで2番目に早く、今年は早期に流行感染が広まる可能性があります。インフルエンザの感染予防にワクチン接種は有効であり、たなべ内科クリニックでは現在ワクチン接種を実施中です。呉市に住民票がある呉市在住の方のうち65歳以上の高齢者は、呉市から補助があるために1000円でインフルエンザワクチンの予防接種が可能で、それ以外の方は3500円となります。インフルエンザワクチンの予防接種をご希望の方は、クリニックの診療時間内に電話での予約(0823‐71‐1001)をしてください。(さらに詳しい説明をご覧になりたい方は、「続きを読む」を押して下さい。)

血便(便に血が混じる)
トピックス · 11日 11月 2024
血便とは、便に目で見てわかるくらい血が混じっている状態で、血便があるということは食べ物の通り道である消化管のどこかから出血していることを意味しています。胃、十二指腸などの上部消化管からの出血では、黒色便という真っ黒な便になることが多いものの、上部消化管出血でも出血量が大量であれば赤色の血液が便と共に排出されることもあります。しかし、一般的に赤色の血液が便中に見られる時は、多くの場合は大腸や肛門など下部消化管の病気により出血しています。血便の診断では、血便の程度や色調、血便に随伴する症状や病状経過などにより出血の原因をある程度予想できることもありますが、正確な診断には内視鏡検査が必要になることも多いです。血便を起こす病気は多岐にわたり、虚血性大腸炎や肛門疾患などによる出血では保存的な治療で改善することも多いものの、大腸癌や潰瘍性大腸炎などの病気では、大腸内視鏡などの精密検査を行うことで的確に診断し、その病状に合わせて適切な治療を選択することが必要になります。(さらに詳し説明や画像が見たい方は、「続きを読む」を押して下さい。)

令和6年コロナワクチン定期接種実施中
トピックス · 01日 11月 2024
呉市では10月15日以降に、高齢者のコロンワクチンの定期予防接種が開始になっています。たなべ内科クリニックもでも10月中旬からコロナワクチン接種を開始し、2週間以上経過していますが、コロナワクチンを接種した方に重篤な副反応は見られておりません。たなべ内科クリニックで使用しているワクチンは、ファイザー社のコミナティ筋注シリンジです。以前のファイザー社のコロナワクチンは1瓶に6人分のワクチンが入っている製品でしたが、今回のコミナティ筋注シリンジは一人1本の注射器にワクチンが入っている製剤で、注射針を取り付けてすぐに接種できるタイプになっています。高齢者のコロナワクチンの定期予防接種の対象者は65歳以上の高齢者で、呉市に住民票がある方は市からの補助があるために、2100円の自己負担でワクチンの接種が可能です。呉市のコロナワクチンの公的補助は令和6年10月15日から令和7年1月31日までになっています。ワクチン接種をご希望の方はクリニックの診療時間内に電話予約をお願いします(0823‐71‐1001)。(詳しい説明をご覧になりたい方は、「続きを読む」を押して下さい。)

超音波検査(食道)
トピックス · 20日 10月 2024
食道はのど(喉頭)と胃をつないでいる管状臓器で、胸部では左右の肋骨が結合する胸骨の背後に食道は位置するため、胸部食道は基本的にエコーでの描出は困難です。しかし、頸部食道や腹部食道の一部はエコーで観察可能です。正常の頸部食道は甲状腺の左葉の背後に層構造を認める管腔臓器としてエコーで見えます。食道入口部に食道憩室があると、甲状腺左葉の背側の食道の横に、食道管腔から突出した内部にガスや食物残渣をを含んだ楕円形の構造物として食道入口部の食道憩室がエコーで見えることがあります。頸部食道以外に食道胃接合部付近の腹部食道も、肝臓背側に層構造を認める管腔臓器としてエコーで一部観察できます。また、非常に高度な食道裂孔ヘルニアでは、心エコーで胸腔内に脱出したヘルニア内容物が心臓の左心房を圧迫し、左心房内に突出するような像として病変が描出されることがあります。(さらに詳しい説明や画像が見たい方は、「続きを読む」を押してください。)

胆嚢ポリープ
トピックス · 12日 10月 2024
胆嚢ポリープとは胆嚢の粘膜に発生した隆起物の総称で、コレステロールポリープなどの非腫瘍性ポリープと、胆嚢腺腫や胆嚢癌からなる腫瘍性ポリープに分けられます。全胆嚢ポリープの90%以上が非腫瘍性のコレステロールポリープで、コレステロールポリープは癌化することのない良性ポリープです。一方、腫瘍性ポリープには良性の胆嚢腺腫と悪性の胆嚢癌があり、胆嚢腺腫は良性ですが前癌病変で大きくなると胆嚢癌を併発する可能性があります。胆嚢ポリープは、茎が無く胆嚢壁と広い裾野でつながる広基性の形状の場合や、10mm以上の大きさがある場合は、胆嚢癌を含んでいる腫瘍性ポリープの可能性があります。一般診療では、ポリープの大きさや形状、経時的な変化を超音波検査で評価し、コレステロールポリープなどの非腫瘍性ポリープと考えられれば経過観察となります。一方で胆嚢癌の可能性が疑われる場合は、専門病院でCTやMRI、超音波内視鏡などによる精密検査が行われ、胆嚢癌の可能性が否定できなければ外科手術による治療が選択されることもあります。(さらに詳しい説明や画像が見たい方は、「続きを読む」を押して下さい。)

令和6年コロナワクチンの予約について
クリニックからおしらせ · 09日 10月 2024
令和6年10月15日以降に、高齢者のコロナワクチン定期予防接種が開始になります。対象者は65歳以上の高齢者です。呉市に住民票があり呉市在住の方は市からの補助が出るために、2100円の自己負担でコロナワクチンの接種が可能です。呉市のコロナワクチンの定期予防接種は、令和6年10月15日から令和7年1月31日までとなっています。たなべ内科クリニックでも高齢者へのコロナワクチンの予防接種を、10月15日以降に開始します。使用するワクチンは、ファイザー社のコミナティ筋注シリンジです。ワクチン接種をご希望の方は、クリニックの診療時間内に電話(0823 -71-1001)で予約を取ってください 。またインフルエンザワクチンとの同時接種も可能です。呉市に住民票がある呉市在住の65歳以上の高齢者は、市からの補助があるために、インフルエンザワクチンの接種は、1000円の自己負担で接種が可能です。コロナワクチンとインフルエンザワクチンの同時接種をご希望の方も、電話での予約をお願いします。(詳しい説明をご覧になりたい方は、「続きを読む」を押して下さい。)

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