帯状疱疹とは、水痘・帯状疱疹ウイルスにより痛みを伴う発赤調の皮疹や水泡を認める病気です。水痘(みずぼうそう)になった後に体内の神経に潜んでいたウイルスが、加齢や病気などにより免疫力が低下すると、再活性化し痛みを伴う皮疹を生じます。帯状疱疹は加齢に伴い発症率が上昇し、50歳以上の人で増加し、80歳までに3人に一人が発症すると言われています。痛みを伴う皮疹を認めると、典型的な症例では比較的診断は容易ですが、初期には皮疹が見られず痛みの症状しかないこともあり、診断に苦慮することもあります。さらに顔面や頭部に発症した帯状疱疹では、視力障害や聴力障害、めまいや顔面神経麻痺などの症状を示すことがあるため注意が必要です。また、皮疹が改善した後にも、強い痛みや感覚障害が継続することがあり、この帯状疱疹後の神経痛は高齢者になるほどリスクが上がります。帯状疱疹の治療は抗ウイルス薬による治療や、痛みに対しては鎮痛薬の内服治療が行われ、50歳以上の人では予防接種が、帯状疱疹の発症予防や発症後の神経痛のリスク軽減に有効です。(さらに詳しい説明や画像が見たい方は、「続きを読む」を押してください。)